人間は一度に「できること」と「できないこと」を同時に考えることはできません。
できることが自然にイメージできるようになると、できない言い訳が出なくなります。それは個人でも組織でも同じです。
目標を達成する人や企業は、できるイメージをしっかり持つことで、できないことにエネルギーを使わなくなっているのです。
「ヴィジョン」という言葉はヴィジュアルという単語と同じように、目で見ることに通じています。
つまり、あいまいな記憶ではなく、ハッキリと目の前にあるかのように感じられる活動的な思考のことなのです。
会社経営や組織運営でヴィジョンがあると強いのは、それがあたかも達成されたかのように感じられることで、組織全体が「できる」体質になるからです。
目標を達成することが当たり前になるんですね。
かつての日本には「予祝」という習慣がありました。
何かを願うのではなく、それがすでに手に入ったものとして祝うことが「予祝」です。喜びや感謝の先取りですね。
予祝をすると、達成が当たり前になります。
実は、春のお花見って秋の豊穣の予祝なんです。

ロゴは会社や組織を象徴するマークであり、本来はヴィジョンを結晶させた、とても大切なものです。
ただし、現在では安価なサービスもたくさんあるので、表面的なロゴもあふれています。
頭文字の見栄えよくするだけだったら、高いお金を払う必要もありません。
しかし、メンバーが誇りをもって着られる特別なユニフォームと色だけをあわせた使い捨てのTシャツでは、自ずと気持ちの重なりは違いますよね。
考え抜かれた理念が的確にヴィジュアライズされる時、そのロゴは北極星のように、みんなの気持ちを集める天上の一点になってくれるのです。
理念ロゴは予祝であり、気持ちの交点であり、誇りの結晶です。

たとえば、このロゴは「幸せ法人 きづけ株式会社」さんの理念を形にしたものです。
その理念は「全ての働く人の幸せを」。
そして「幸せは手にいれるものではなく、すでにあることに気づくことが大切」という運営方針で活動されています。
そのことを表現するために「きづけ」という平仮名3文字で「幸」をかたどりました。
気づいていただけましたでしょうか?

こちらは「生きるためのX」というプロジェクトの理念ロゴです。
このプロジェクトは、田原真人さんがさまざまなジャンルの達人にインタビューを行い、その人が生きるために何を大切にしてきたかを浮かび上がらせる、という企画でした。
いろんな人が一箇所に集まることを緑の矢印で、それによって浮き出す「X」を白地の形で表現しました。

田原真人さんは、個人でも理念ロゴをつくられました。
「常に自分の限界を超えていく」ことをテーマにされているので、田原の頭文字である「田」とカルテジアン座標軸(XとYの座標空間)を重ねあわせ、そこからフィボナッチ係数の矢印が飛び出すヴィジュアルにしました。
そのコンセプトには、田原さんがもともと物理学の先生だったことへの敬意もこめています。
これまでに作成した理念ロゴを動画でまとめていますので、こちらもご覧ください。
理念ロゴの制作ご希望の方は、まずは以下のお問い合わせフォームにてご一報ください。
ご登録いただいたメール・アドレスに折り返しご連絡をさしあげます。
本プログラムは以下の流れで制作を行い、価格は10万円(税別)です。
■ メールなどでの基本情報のやりとり
■ 1時間のヒアリングをZoomで行います
■ 1週間以内に2案を提示
■ 選んでいただいた案のデータ化(ベクター形式)
ベクター形式というのは、大きさに関係なく精細な出力ができるデータ形式です。
なお、時折ご提示した2案に対して「あわせて1案にしてほしい」というご相談があるのですが、それはお断りしています。
それぞれの案は違った切り口で考えます。なので、単に見た目の好みだけでそれらをあわせても必ず失速・失敗するからです。
「お味噌汁と中華スープのどちらにしますか?」と聞いているのに、「どっちも美味しそうだから混ぜて」ってやらないですよね?
その工程は、実は「決断する」というワークにもなっているのです。
理念ロゴの制作が、御社にとって、あるいは貴方にとって大切なターニングポイントになれば幸いです。